10.プラトニック宣言

戸惑い(チサキ)

気持ちを伝えてきた彼はあたしと一体どうなりたかったのか、、


両思いだとわかって、その上で彼はあたしに何を望んでいるのか、、

今まで通りという事は月に数回のやり取りと、数ヶ月に1度のご飯に行くという事で、
つまりは、プラトニックな関係だという事で、

またまた距離感に悩む

きっとキスをしたり、触れ合ったり、体の関係になっていく事に躊躇いがあるのはお互い様で、そもそも想像もつかない

想像したところで、、、
ないないないない!!笑
ありえなさ過ぎて、逆に笑えてもくるような想像だった笑

そんな中、夜にご飯に行こうとなった

せめて、、手だけでも繋げたら、、と思ってはいたけれど、
それさえもダメなのかな、どうなのかな、とか色々考えてしまう

付き合う、というカタチが始まってからの初めてのご飯はなんとなくお互いにぎこちなくスタート

中学生の時に初めて付き合った時を思い出させるようなそんな初々しい気持ちだった

あたしは彼となら何食べてもどこで何してても楽しいけれど、予約を取ってくれたお店がカウンターで、結構な賑わいを見せるお店だったので、なんとなく浮かない顔をする彼

じゃあお店変えようと提案をして以前あたしが行った事のあったイタリアンのお店に行くことにした

そこもカウンターだったけど少し落ち着いて話をできたと思うけど、なんせ緊張してるから会話なんて覚えてない笑

帰宅時間になり、お店からパーキングに向かう時に、彼から手を繋いでくれた!!

ヤバい!!
嬉しい!!
けど!けど!
緊張で手が汗ばむ!!!

手汗が多い女だと思われる!!

いや、もう思われてかも!!

どうしよう!!

意外とガッツリ握ってこられてたけど、
手汗が気になって少し緩めてしまうあたし

だから、中学生かよ!と自分にツッコミたい気持ちをおさえる笑

車の中で2人で写真を撮りたいと言われたけど、それさえももう耐えられないぐらい恥ずかしかった、、

撮った写真を見ても、顔が引きつってるというか、ちゃんと笑えてないというか、、

こんな感じでプラトニックなお付き合いが続いていくんだな〜
なるほど、プラトニックってこういう事か〜と思っていた

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緊張感(タカシ)


彼女からめちゃくちゃ嬉しい返事をもらって浮かれたが、何故か今まで通りの関係が凄く居心地が良かったので、これからも変わりなくやっていこうと提案した

彼女もそのつもりだったのか、受け入れてくれた

プラトニックな恋愛を望んでたわけではないけど、彼女と体の関係になるイメージが全く湧かなかったのもある

そして付き合ってから初めての食事デートへ行った

今までの気楽なデートじゃなく、こちらは意識しちゃってるからドキドキしっぱなし

予約してたお店が、なんとカウンター
せめて2人きりでゆっくり食事したかったのに・・・


どうしようか悩みながら食事してても全く味もしなく、会話も頭に入ってこない
そんな時彼女から『場所変えよっか!』との提案!


この時彼女を男らしい!と思いつつ、俺はなんて情けない男なんだと思い知らされた


場所を変えたこともあってか、少しリラックスし始めたが、会話は一向に頭に入ってこない


気がつけば、帰宅しないといけない時間
俺も少しは男らしいところを見せたかったので、帰りの道中彼女の手を握った


カップル繋ぎをしようとしたが、嫌なのか手をちゃんと握ってくれなかった


あとから聞いたが、ちゃんと握ってくれてたらしく俺がそう思ってたみたい


その時は、複雑な心境だったのを思い出す
車に到着し、2度目のツーショット写真を撮った


今でも見返すことがあるけど、懐かしくもあり貴重な思い出の写真として残っている


高校生でもこんな初々しいデートはしないのではないか


しかしお互い大人なので、初々しい期間も一瞬で終わりを迎える

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